曲のBPMに合わせてモデルのセンターボーンを上下振幅させる仕組みを作ってみました。
一般的にグルーブボーンで行っていることを、少ないキーフレーム登録で半自動的に実現させる試みです。
曲のBPMの値がわかれば、計算をしなくてもその数値をそのまま使って簡単に設定できます。
キーフレーム登録は、1800フレーム(1分)毎の、1曲3~5個の少ない数で済みます。
(181BPM以上のテンポの速い曲の場合は、900フレーム(30秒)毎になります)
PMX版とPMD版があります。
PMD版は構造や操作方法が煩雑で制限もあるので、可能ならPMX版の使用をお勧めします。
※試作版「半自動グルーブボーン(仮)」を正式公開で「オートグルーブボーン」に名称変更しました。
解説動画
以下、詳しい使い方と導入方法を説明します(ダウンロードのリンクは記事の最後にあります)。
※とりあえず動作を確認してみたい場合は、まずは同梱の組み込み済みモデルで以下の使い方の【2】以降を試してみて下さい 。
■使い方
【1】モデルにインポートする(インポート方法は後述・PMDエディタ用プラグイン有)
【2】曲のBPMを割り出す。(方法は後述)
【3】MMDにモデルと曲を読み込む。
【4】1800フレームで、「テンポ」ボーンに数値入力の角度X軸で、割り出したBPMの数値を登録する。
例)曲が150BPMの場合は「150」を登録する。


※注意点:小数点以下は四捨五入などして整数にしてください。
【5】3600フレームで、「テンポ」ボーンを初期化して登録する。
【6】5400フレームに【4】で登録した1800フレームのキーをコピー&ペーストして、7200フレームで【5】と同じ登録をする。
4分以上ある曲の場合、以降の1800の倍数フレームで【6】を繰り返す。
※注意点
181BPM以上の曲の場合は、900フレーム毎にBPMの半分の値で登録と初期化を繰り返してください。
例)曲が220BPMの場合は「110」を登録する。
BPMが奇数の場合は、整数になるように工夫してください。
例)曲が201BPMの場合、0, 101, 1, 101, 0 のようなサイクルにする等。
【7】曲の始まりに合わせて調整する。(調整方法は後述)
【8】モーションデータを読み込む。
【9】場合によっては振幅の大きさなどを調整する。(調整方法は後述)
■簡単に曲の頭に合わせる調整方法
【1】「テンポ」ボーンの、0~最終登録フレームまでを全て選択してコピーする。
【2】コピー後、全ての「テンポ」ボーンを一旦削除する。
【3】再生したり音声の波形表示を参考に、だいたいの曲の始まり部分にコピーした「テンポ」ボーンのキーをペーストする。
【4】再生しながら、最初のキーの手前のフレームで「I」キーと「K」キーを使い、キーフレームを前後させながら曲とタイミングが合うように微調整する。
■振幅の大きさや方向の変更方法。
●PMX版
表情スライダによる調整
「振幅大」「振幅小」で大きさを調整できます。
「振幅小」のスライダを最大にすると、振幅が0になります。
「振幅前後」「振幅左右」で振幅方向を変更出来ます。
ボーンによる調整
「振幅」ボーンのY軸を移動することで振幅の大きさを調整できます。
+方向に移動すると大きくなります。
-方向に -0.1 移動すると、振幅が打ち消されて止まります。
「方向」ボーンをX軸90度回転させると前後の振幅に、Z軸90度回転させると左右の振幅になります。
●PMD版
PMD版はボーン操作のみでの調整になります。
「振幅1」「振幅2」ボーンのY軸を移動することで振幅の大きさを調整できます。
※キー登録する際には、必ず両方に同じ移動量を登録して下さい。
+方向に「振幅1」「振幅2」それぞれを同じ距離移動すると大きくなります。
-方向に「振幅1」「振幅2」それぞれを「-0.1」移動すると、振幅が打ち消されて止まります。
「振幅1」をY軸移動したら、そのキーをコピーして「振幅2」ボーンに「別フレームペースト」するのがお勧め。
「方向」ボーンをX軸90度回転させると前後の振幅に、Z軸90度回転させると左右の振幅になります。
■モデルへの組み込み方法
PMDエディタ用プラグインを使うことで、簡単にモデルに組み込めます。
Q-monさん作のプラグイン(PMX版&PMD版)を配布セットに同梱させてもらいました。
詳しくは、プラグイン付属のテキストファイルをお読み下さい。
以下のページからもダウンロードできます。
Q-monの公開ファイル | uploader.jp
http://ux.getuploader.com/qmonPublic/
Furiaさんが作成してくれたPMX専用プラグインも以下のページからダウンロードできます。
Furiaの小物入れ http://flammpfeil.appspot.com/trinketbox/
半自動グルーブボーン(仮)v0.4 pmx版を追加するplugin.zip
※試作段階の「半自動グルーブボーン(仮)v0.4」と「オートグルーブボーン v1.0」は、ボーン構造やボーン名など全く中身は同じものです。
手動で組み込む場合は、以下の方法で行って下さい。
【1】PMDエディタに組み込むモデルを読み込む。
【2】オートグルーブボーン_v1_0.pmx(pmd)をドラッグ&ドロップする。※[○追加]のラジオボタンをチェック。
【3】ボーンリストの末尾に追加されたボーン(pmx版は7個、pmd版は13個)を全て、順番を変えずにセンターボーン直後に移動する。

【4】センターを親に持つボーン(標準モデルなら上半身と下半身)の親を、追加された「Aグルーブ」に変更する。
※注意点:モデルによってセンターを親に持つボーンが別の場合があります。例:グルーブボーン、腰ボーン等。
【5】名前を付けて別名で保存する。
■仕組み&備考
http://donburiroom.blog8.fc2.com/blog-entry-150.htmlの応用です。
下記参考動画「【MMD】BPMにあわせて「立ちくらみ」させてみた」を投稿されたQ-monさんとの意見交換から、作ってみました。
「テンポ」ボーンの回転を360倍にすることで、角度1度が1回転(360度)=1ストロークに変換されます。
BPMは一分間の拍数なので、1800フレーム(1分)で数値入力する値と、BPMの数字が同じにできます。
そのため、複雑な計算をせずに使えるようになっています(最大の売り!)。
ただし、PMDでは仕様上、1つの回転連動ボーンで360倍にできません(設定可能値の限界を超えてしまう)。
そこで、180倍の連動を2段重ねることで360倍を実現しています。
振幅2ボーンは-720倍しなければならないので、4段となり、ボーンが増えてしまいました。
また、PMD版はボーンモーフが使えないため、表情操作での振幅の大きさ調整などができません。
それに、移動付与が使えないために、振幅の大きさ調整のため「振幅」ボーンが2つになってしまいました。
その両方に同じ数値を入力(移動量を登録)しなければ生らないため登録が二度手間になり、やや煩雑な操作感になってしまいました。
PMX版は移動付与やボーンモーフが使えるために、ボーン数も少ないシンプルな構造で、操作も簡単になっています。
なので、PMX化できるモデルの場合は、PMX版を使うことをお勧めします。
PMX版

PMD版

■曲のBPMの調べ方
WaveTone というツールでwavファイルから簡単に割り出すことができます。
以下のサイトからダウンロードできます。
Ackie Sound トップページ http://ackiesound.ifdef.jp/
採譜支援ソフト WaveTone
【1】WaveToneにwavファイルをD&Dして「解析」ボタンを押す。
【2】「解析」メニューの「テンポ解析」を選ぶと、BPMが割り出されます。
※参考動画
■使用に関して
ご自由にお使い下さい。
ただし、このボーンギミックの使用は、自己責任でお願いします。
モデルに何か不都合が発生しても、責任は負いかねます。
DOWNLOAD
ver.1.0 2012/1/3
【2013年6月24日追記】
こちらの書籍でオートグルーブボーンが取り上げられています!
• わかむらPの新刊「ボーカロイドMV制作テクニック」にオートグルーブボーン - DONburi Room 紹介の記事書きました。
一般的にグルーブボーンで行っていることを、少ないキーフレーム登録で半自動的に実現させる試みです。
曲のBPMの値がわかれば、計算をしなくてもその数値をそのまま使って簡単に設定できます。
キーフレーム登録は、1800フレーム(1分)毎の、1曲3~5個の少ない数で済みます。
(181BPM以上のテンポの速い曲の場合は、900フレーム(30秒)毎になります)
PMX版とPMD版があります。
PMD版は構造や操作方法が煩雑で制限もあるので、可能ならPMX版の使用をお勧めします。
※試作版「半自動グルーブボーン(仮)」を正式公開で「オートグルーブボーン」に名称変更しました。
解説動画
以下、詳しい使い方と導入方法を説明します(ダウンロードのリンクは記事の最後にあります)。
※とりあえず動作を確認してみたい場合は、まずは同梱の組み込み済みモデルで以下の使い方の【2】以降を試してみて下さい 。
■使い方
【1】モデルにインポートする(インポート方法は後述・PMDエディタ用プラグイン有)
【2】曲のBPMを割り出す。(方法は後述)
【3】MMDにモデルと曲を読み込む。
【4】1800フレームで、「テンポ」ボーンに数値入力の角度X軸で、割り出したBPMの数値を登録する。
例)曲が150BPMの場合は「150」を登録する。


※注意点:小数点以下は四捨五入などして整数にしてください。
【5】3600フレームで、「テンポ」ボーンを初期化して登録する。
【6】5400フレームに【4】で登録した1800フレームのキーをコピー&ペーストして、7200フレームで【5】と同じ登録をする。
4分以上ある曲の場合、以降の1800の倍数フレームで【6】を繰り返す。
※注意点
181BPM以上の曲の場合は、900フレーム毎にBPMの半分の値で登録と初期化を繰り返してください。
例)曲が220BPMの場合は「110」を登録する。
BPMが奇数の場合は、整数になるように工夫してください。
例)曲が201BPMの場合、0, 101, 1, 101, 0 のようなサイクルにする等。
【7】曲の始まりに合わせて調整する。(調整方法は後述)
【8】モーションデータを読み込む。
【9】場合によっては振幅の大きさなどを調整する。(調整方法は後述)
■簡単に曲の頭に合わせる調整方法
【1】「テンポ」ボーンの、0~最終登録フレームまでを全て選択してコピーする。
【2】コピー後、全ての「テンポ」ボーンを一旦削除する。
【3】再生したり音声の波形表示を参考に、だいたいの曲の始まり部分にコピーした「テンポ」ボーンのキーをペーストする。
【4】再生しながら、最初のキーの手前のフレームで「I」キーと「K」キーを使い、キーフレームを前後させながら曲とタイミングが合うように微調整する。
■振幅の大きさや方向の変更方法。
●PMX版
表情スライダによる調整
「振幅大」「振幅小」で大きさを調整できます。
「振幅小」のスライダを最大にすると、振幅が0になります。
「振幅前後」「振幅左右」で振幅方向を変更出来ます。
ボーンによる調整
「振幅」ボーンのY軸を移動することで振幅の大きさを調整できます。
+方向に移動すると大きくなります。
-方向に -0.1 移動すると、振幅が打ち消されて止まります。
「方向」ボーンをX軸90度回転させると前後の振幅に、Z軸90度回転させると左右の振幅になります。
●PMD版
PMD版はボーン操作のみでの調整になります。
「振幅1」「振幅2」ボーンのY軸を移動することで振幅の大きさを調整できます。
※キー登録する際には、必ず両方に同じ移動量を登録して下さい。
+方向に「振幅1」「振幅2」それぞれを同じ距離移動すると大きくなります。
-方向に「振幅1」「振幅2」それぞれを「-0.1」移動すると、振幅が打ち消されて止まります。
「振幅1」をY軸移動したら、そのキーをコピーして「振幅2」ボーンに「別フレームペースト」するのがお勧め。
「方向」ボーンをX軸90度回転させると前後の振幅に、Z軸90度回転させると左右の振幅になります。
■モデルへの組み込み方法
PMDエディタ用プラグインを使うことで、簡単にモデルに組み込めます。
Q-monさん作のプラグイン(PMX版&PMD版)を配布セットに同梱させてもらいました。
詳しくは、プラグイン付属のテキストファイルをお読み下さい。
以下のページからもダウンロードできます。
Q-monの公開ファイル | uploader.jp
http://ux.getuploader.com/qmonPublic/
Furiaさんが作成してくれたPMX専用プラグインも以下のページからダウンロードできます。
Furiaの小物入れ http://flammpfeil.appspot.com/trinketbox/
半自動グルーブボーン(仮)v0.4 pmx版を追加するplugin.zip
※試作段階の「半自動グルーブボーン(仮)v0.4」と「オートグルーブボーン v1.0」は、ボーン構造やボーン名など全く中身は同じものです。
手動で組み込む場合は、以下の方法で行って下さい。
【1】PMDエディタに組み込むモデルを読み込む。
【2】オートグルーブボーン_v1_0.pmx(pmd)をドラッグ&ドロップする。※[○追加]のラジオボタンをチェック。
【3】ボーンリストの末尾に追加されたボーン(pmx版は7個、pmd版は13個)を全て、順番を変えずにセンターボーン直後に移動する。

【4】センターを親に持つボーン(標準モデルなら上半身と下半身)の親を、追加された「Aグルーブ」に変更する。
※注意点:モデルによってセンターを親に持つボーンが別の場合があります。例:グルーブボーン、腰ボーン等。
【5】名前を付けて別名で保存する。
■仕組み&備考
http://donburiroom.blog8.fc2.com/blog-entry-150.htmlの応用です。
下記参考動画「【MMD】BPMにあわせて「立ちくらみ」させてみた」を投稿されたQ-monさんとの意見交換から、作ってみました。
「テンポ」ボーンの回転を360倍にすることで、角度1度が1回転(360度)=1ストロークに変換されます。
BPMは一分間の拍数なので、1800フレーム(1分)で数値入力する値と、BPMの数字が同じにできます。
そのため、複雑な計算をせずに使えるようになっています(最大の売り!)。
ただし、PMDでは仕様上、1つの回転連動ボーンで360倍にできません(設定可能値の限界を超えてしまう)。
そこで、180倍の連動を2段重ねることで360倍を実現しています。
振幅2ボーンは-720倍しなければならないので、4段となり、ボーンが増えてしまいました。
また、PMD版はボーンモーフが使えないため、表情操作での振幅の大きさ調整などができません。
それに、移動付与が使えないために、振幅の大きさ調整のため「振幅」ボーンが2つになってしまいました。
その両方に同じ数値を入力(移動量を登録)しなければ生らないため登録が二度手間になり、やや煩雑な操作感になってしまいました。
PMX版は移動付与やボーンモーフが使えるために、ボーン数も少ないシンプルな構造で、操作も簡単になっています。
なので、PMX化できるモデルの場合は、PMX版を使うことをお勧めします。
PMX版

PMD版

■曲のBPMの調べ方
WaveTone というツールでwavファイルから簡単に割り出すことができます。
以下のサイトからダウンロードできます。
Ackie Sound トップページ http://ackiesound.ifdef.jp/
採譜支援ソフト WaveTone
【1】WaveToneにwavファイルをD&Dして「解析」ボタンを押す。
【2】「解析」メニューの「テンポ解析」を選ぶと、BPMが割り出されます。
※参考動画
■使用に関して
ご自由にお使い下さい。
ただし、このボーンギミックの使用は、自己責任でお願いします。
モデルに何か不都合が発生しても、責任は負いかねます。
DOWNLOAD
ver.1.0 2012/1/3
【2013年6月24日追記】
こちらの書籍でオートグルーブボーンが取り上げられています!
• わかむらPの新刊「ボーカロイドMV制作テクニック」にオートグルーブボーン - DONburi Room 紹介の記事書きました。
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